初めて当院産科を受診される方へ
健康保険証をもって診察時間内に初診受付窓口にお越しください。
別の産婦人科ですでに妊娠の診断を受けている、または診療中の方は紹介状の持参をお願いします。
心配事のある妊婦さんへ
当院は若年者の妊婦さん・経済的に不安のある妊婦さん・日本語を話せない外国籍妊婦さんなど、様々な心配事のある妊婦さんの出産を自治体と協力してサポートしております。
妊娠したかもしれない、妊娠継続を迷っている、情報不足で受診をためらっている方など、妊娠してどうしていいかわからず悩んでおられる方は、安心してお早目に受診してください。
外国籍の妊婦さんへ
日本語を話せない外国籍妊婦さんは必ず日本語の日常会話が出理解できる方とご一緒に受診してください。その際に、外国人登録証と健康保険証を持参してください。
When visiting our hospital, foreign pregnant women who cannot speak Japanese must be accompanied by someone who can understand Japanese. Please bring your Alien Registration Card and Health Insurance Card.
にほんごをはなせない にんぷさんは かならず にほんごの はなせるひとと びょういんに きてください がいこくじんとうろくしょうと けんこうほけんしょうを もってきてください
メディカルソーシャルワーカーについて
予定外の妊娠だったり生活が大きく変化する場合、「出産費用や生活費が心配」「助けてくれるような制度を知りたい」と感じることがあるかもしれません。
当院では、「医療ソーシャルワーカー」によるご相談を承っております。ご相談費用は無料です。
すでに行政の担当者がいる場合、その担当者と連携してサポートすることもできます。
「医療のこと」「生活のこと」など、何かお困りのことや心配なことがございましたら、まずは医師や助産師にお気軽にご相談ください。
妊娠した時の診察のながれ
まず受診動機としては、「予定の生理が遅れている」、「妊娠してるかも」と考え、市販の妊娠検査キットを用いて陽性と判定し来院される方が一番多いと思います。妊娠検査キットが陽性の場合には「妊娠」と考えていいと思います。
産婦人科の役割としては、その妊娠が子宮内の正常な妊娠かどうかを確かめることから始まります。
超音波検査で子宮内に胎嚢(妊娠している場所)が見えるのが妊娠5週前後です(28日周期の月経の方で生理が1週間程度遅れている時期)。
子宮内に胎嚢が見えましたら、1~2週間後に胎児(胎芽)や胎児心拍の有無を確認します。
その後、胎児が2~3㎝前後に成長した時点で妊娠週数の確定と出産予定日の決定をします。
予定日が決定したら、母子手帳を利用し妊婦健診や妊娠初期検査(採血など)を行っていきます。
分娩予定日が決定するころ、分娩の予約をおとりします。
※現在分娩数の制限は行っておりません。
他院から当院への里帰り、当院から他院への里帰りの妊婦さんの診察も行っておりますので、お問い合わせください。
田所産婦人科のセミオープンシステムも利用可能です。
妊婦健診のながれ
通院の間隔は、
~23週(~6ヶ月) 4週毎
24週~27週(7ヶ月) 2週毎
28週~35週(8~9ヶ月) 2週毎
36週~分娩まで 毎週
となります。
妊婦健診受診時には、毎回以下の項目をチェックし妊娠経過を診ていきます。
血圧/尿検査(尿蛋白・尿糖)/むくみ/児心音/超音波検査/必要に応じて内診
※通院間隔、検査項目は、妊婦様ごとに必要に応じて変わることがありますので受診の都度確認して下さい。
(1)妊娠初期検査
初回の妊婦健診時に行います。
●血液型検査
●不規則性抗体スクリーニング検査
●末梢血検査
●血糖
●梅毒検査
●B型肝炎ウイルス検査
●C型肝炎ウイルス検査
●風疹抗体検査
●トキソプラズマ抗体検査(希望により実施)
●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)検査
●甲状腺機能検査
(2)妊娠後期検査
妊娠27~28週頃に行います。
●末梢血検査
●血糖
●成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-1)検査
妊娠35~36週に行います。
●膣分泌物培養検査
●末梢血・生化学検査
妊娠36週以降に行います。
●NST
(3)産科超音波検査の限界
産科における超音波検査の目的は、赤ちゃんの発育の確認、赤ちゃんの子宮内での位置や向きの確認、胎盤の位置の確認、赤ちゃんの異常の有無の確認などです。
赤ちゃんの異常が超音波検査で全て発見できる事が理想ですが、現在の産科医療において、異常の全ては発見出来ません。産まれてきてからわかる異常も存在します。
※100%万能な検査ではありません。
(4)助産師健診
当院では、妊娠初期・中期・後期に定期的な助産師健診を行っています。
また、妊娠時期に応じた情報提供や個別相談も行っており、気になることや心配ごとがある場合、または確認事項がある場合には、定期以外でも助産師健診を受けていただけます。
診察時には話しづらいことや診療とは関係がないけれど困っていること、ゆっくり相談したいこと、あるいは産後について詳しく知りたいことなど、どんな内容でも構いません。お気軽にご相談ください。
当院での出産について
無痛分娩
2024年4月より、硬膜外麻酔による無痛分娩を開始しました。
当院では、陣痛発来前にご入院いただき、硬膜外カテーテルを挿入後に分娩誘発を行います。費用は55,000円(税込み)です。詳細は妊婦健診の際に産婦人科医師にお尋ねください。
詳しくはこちらをご覧ください
無痛分娩の計画・スケジュールについて
立ち合い出産
当院では立ち合い分娩を行っております。
陣痛室は夫・パートナー・実母、分娩室は夫・パートナーのみとさせていただいております。説明を聞いて同意書にサインをいただけました方がご入室可能です。また、写真撮影等の取り決めがございます。
高次医療機関への転院について
妊娠中の経過や過去の妊娠の経過によって、当院よりも高次医療機関での出産が好ましいと判断された場合には、高次医療機関への転院をお勧めする場合があります。
妊娠中の転院としては、赤ちゃんの発育が非常に悪く、かなり小さめの赤ちゃんの出生が予測される場合や、早産の徴候が強く、低出生体重児の出生が避けられない場合、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群で早産が避けられない場合、合併症の悪化などが該当します。
分娩時の転院(母体搬送)としては、分娩時の多量出血(弛緩出血など)、子癇(妊娠高血圧症候群に関連した脳神経症状・けいれん等)、その他母体に関する重篤な合併症が発生した場合などです。
妊娠・出産は多くの場合は順調な経過をたどりますが、突然急変することもあり、あらかじめ予測が困難なことが多くあります。そのような場合に急な転院などに戸惑うこともあると思いますが、母体や赤ちゃんの生命に対する懸念がある状態ですのでご理解いただきますようお願い致します。
相模原市の高次医療機関としては、総合周産期母子医療センターは北里大学病院、地域周産期母子医療センターは相模野病院です。
北里大学病院総合周産期母子医療センターが満床の際には、他院へ搬送となる場合があります。
里帰り出産について
(1)他院への里帰り出産をお考えの妊婦様へ
転院希望先の医療機関へ早めにお問い合わせください。
現在、新型コロナウイルスや感染症の流行、産科医療施設の減少などで、出産が可能な医療機関が減少しています。また、出産可能な医療機関であっても取り扱う出産の件数を制限している場合もあります。
里帰り先が決まりましたら、受診時期について里帰り先の医療機関に確認してください。妊娠中期に受診して出産の予約等が必要な医療機関もあれば、妊娠9ヶ月後半に受診すればいい医療機関もあり、対応はさまざまです。
最終的に里帰り先の医療機関へ受診される際は、診療情報提供書(紹介状)をお渡しいたしますのでお申し出ください。
(2)当院へ里帰り出産希望の妊婦様へ
出産予定日の6週間前(妊娠34週)までに受診していただきたく思います。34週での受診が不可能な場合は、電話でお問い合わせください。
妊娠中期での出産予約のための受診は必ずしも必要としていませんが、出産を取り扱う医療施設としましては、妊婦様の診察回数や情報が多いほうが好ましい側面もあります。また、妊婦様におかれましても質問等の機会が増えますので、可能であれば妊娠中期で一度受診されることをお勧めいたします。
当院では、分娩取扱い数の制限は設けておりません。正常な経過であれば当院で出産が可能ですが、合併症妊娠の一部や前置胎盤の妊婦さんなど、高次医療機関での管理が好ましい場合には他院を紹介させていただくことがございます。
不明な点は電話でお問い合わせください。
入院中の生活について
各種サポート
経膣分娩は産後5日目、帝王切開は産後8日目に退院となります。
入院中は、助産師による授乳サポートや沐浴指導、退院指導をはじめ、外部機関による調乳指導を行っています。
また必要に応じて、栄養士による栄養指導や、理学療法士による産後リハビリ(自費)も受けていただけます。
お一人お一人のペースに寄り添いながら、安心して楽しく育児をスタートできるよう、全力でサポートしています。
お祝い膳
退院前日には御出産祝いとして〈お祝い膳〉を選択メニューにてご用意しております。
費用ついて
(1)出産時の費用について
【概算費用】
正常分娩:約57~59万円(入院日数:6日間)
予定帝王切開:約58~60万円(入院日数:10日間)
出産育児一時金のお手続きをすることで50万円が支給されます。
妊娠22週までに分娩予約金7万円を入金願います。
(分娩時間〔休日・深夜〕や経過等により、お支払い額が異なります)
(退院時お支払い額例:分娩予約金7万円の場合)
(全入院費)57万円 - (出産一時金)50万円 - (分娩予約金)7万円 = (退院時お支払い額)0円
※2024年4月1日 現在
※入院費によりお支払い額は変動します
居住自治体に妊娠届を出し母子手帳の交付を受けると、妊婦健診補助券が配布され、妊婦健診時の金銭負担が軽くなります。
妊娠初期や血液検査がある場合などは窓口負担が増えますので、早めに母子手帳や妊婦健診補助券の交付を受けましょう。
(2)リピート割引・紹介割引・三世代割引について
当院でのご出産が2回目以上の妊婦さんには『リピート割引』、当院で出産された方からの紹介妊婦さんには『紹介割引』、当院で産まれた方で当院にて出産される妊婦さんには『三世代割引』として、分娩費用から最大3万円を割引させていただきます。
経腟分娩 | 帝王切開 | |
分娩費用 | 約57~59万 | 約58~60万 |
出産一時金 | △50万 | |
リピート割引・紹介割引・三世代割引 | △3万 | |
割引後分娩費用 | 約4~6万 | 約5~7万 |
※窓口払いの費用が3万円に満たない場合は、その自己負担分のみの割引になります。
分娩費用紹介割引をご利用希望の患者さんは、今回ご出産予定患者さん妊娠22週までに分娩費用紹介割引申請書をご記入のうえ、ご提出ください。対象条件を満たしていない場合、もしくは申請期限が過ぎた場合は対象となりませんので、ご注意ください。
(対象条件)
1.当院での出産が初回の方
2.ご紹介の方が当院にて出産されている(紹介者が現在妊娠中で、まだ出産されていない場合も対象です)
3.出産予定妊婦さんが22週までに申請用紙を記入し、産婦人科ご提出ください(提出期限が過ぎた場合は対象となりません)
※里帰りにて当院で出産予定の方は、2階受付へ33週頃までに提出してください
4.分娩費用紹介割引申請書は、ご紹介者・出産予定妊婦さんともに、直筆でご記入ください
5.「リピート割引および「三世代割引」との併用はできません
当院で産まれた方に対しての割引です。
あなたのお母さんが当院であなたを出産し、今回あなたが赤ちゃんを出産する場合、出産を通してあなたのお母さん、あなた自身、あなたの赤ちゃんの三世代のお世話を当院がさせていただく事になります。親・子・孫、三世代の長きに渡り当院をご利用いただいておりますので「三世代割引」として出産費用を割り引きさせていただきます。
※「リピート割引」および「紹介割引」との併用はできません
新生児の診察
当院では産まれた赤ちゃんの診察を、当院の産科医、小児科医に加え、入院中に北里大学病院小児科医師にもしていただいております。
赤ちゃんの耳のきこえ(聴覚)の検査について
生まれてくる赤ちゃん1,000人のうち1~2人は、生まれつき耳のきこえに障害を持つと言われています。その場合には、早く発見して、適切な援助をしてあげることが赤ちゃんのことばと心の成長のためにはとても大切です。
早期に障害を見つけて適切な援助をしていくために、生まれた時に耳のきこえの状態を調べる「新生児聴覚検査」をお受けになることをお勧めします。
なお、検査費用は自己負担になります。
新生児聴覚スクリーニング検査とは
新生児聴覚スクリーニング検査の説明書・同意書
新生児聴覚検査とはどんな検査ですか?検査を実施することのリスクはありますか?
新生児聴覚検査は、赤ちゃんが眠っている間に刺激音を聴かせて、脳波を測定し判定する方法です。短時間で安全に行える検査で、赤ちゃんは何の痛みも感じませんし、副作用もありません。薬も使いません。検査の結果は「パス(pass)」または「要再検(refer)」のいずれかで分かります。
検査結果が「要再検(refer)」であった場合はどうしたらいいですか?
もし、検査の結果が「要再検(refer)」であった場合でも、直ちに耳のきこえに障害があることを意味するものではありません。生まれたばかりの赤ちゃんは、耳の中に液体が残っていて再検査が必要になったり、また、検査時に泣いたり、動いたりしてうまく判定できなかった可能性もあります。
この検査では約1%の赤ちゃんが「要再検(refer)」と判定されます。これまでの実績では、生まれつきの聴覚障害が発生する頻度は0.1~0.2%と言われています。
「要再検(refer)」と判定された場合は、耳のきこえを確認するために、必ずさらに詳しい聴力検査を受けてください。検査結果の記載された紹介状を持参して、すみやかに紹介先の耳鼻咽喉科を受診してください。
検査結果が「パス(pass)」の場合は、一生、耳のきこえの心配はありませんか?
検査結果が「パス(pass)」の場合でも、成長の過程で中耳炎やおたふくかぜなど後になって耳のきこえに障害が起こる場合もあります。また、非常にまれではありますが、検査機器の精度の限界により、難聴を見落とす可能性も否定しきれません。
費用はいくらかかりますか?
費用は自己負担で8,360円(税込)になります(市の補助券を使用できます。相模原市5,000円、町田市3,000円、その他は各市町村にお問合せください)。
新生児聴覚検査は、あくまでも任意の検査です。気になることがございましたら、担当の産婦人科医などにご相談ください。
専門外来・教室
産婦人科では母親学級を開催しております。初めて出産される方は、是非受講してください。
また、全国でも珍しいリハビリの専門家による産前・産後のリハビリをご提供しています。
(1)母親学級
-受講時期・実施日・内容-
【受講時期】妊娠15~23 週
【実施日】第2木曜日
【内 容】妊娠中の栄養について、歯の健康について、理学療法士による体の使い方など
※実施日が祝祭日に当たる場合には、お問い合わせください。
予約受付:産婦人科外来窓口にいらっしゃるか、お電話(042-752-1808)にて産婦人科外来窓口へおつなぎいただくようご依頼ください
時間:13:00~14:30
場所:A棟7階会議室
持ち物:母子健康手帳、筆記用具
(2)産前・産後のリハビリ
予約受付:お電話(042-752-1808)にてリハビリテーション科へおつなぎいただくようご依頼ください
※産後の方は『産後リハビリの予約』とお伝えください